自己免疫疾患の増加と血漿由来治療の進展が市場成長を後押し
世界の免疫グロブリン市場は着実な成長を続けており、2022年の市場規模は157億9,000万米ドルと評価されました。市場は今後も拡大を続け、2031年には310億6,000万米ドルに達すると予測されています。予測期間(2023~2031年)における年平均成長率(CAGR)は7.81%と見込まれています。
免疫グロブリンは、体内の免疫系を構成する形質細胞によって産生される抗体であり、抗原に反応して分泌される糖タンパク質分子です。IgA、IgE、IgM、IgG、IgDなど複数の種類が存在し、それぞれが免疫機能において重要な役割を担っています。特にIgGは体内で最も一般的な免疫グロブリンであり、免疫応答において中心的な役割を果たします。
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市場の主要ハイライト
- 2022年市場規模:157億9,000万米ドル
- 2031年予測市場規模:310億6,000万米ドル
- CAGR(2023~2031年):7.81%
- 最大市場地域:北米
- 最も急成長している地域:ヨーロッパ
セグメント別では、以下の分野が市場を主導しています。
- 製品別:静注用免疫グロブリン(IVIG)が最大シェア
- 用途別:原発性免疫不全症が最大セグメント
- エンドユーザー別:病院・診療所が最大シェア
市場成長を支える要因
規制承認の増加
近年、免疫グロブリン製剤の研究開発が進み、多くの希少疾患や自己免疫疾患に対する新製品の承認が相次いでいます。例えば、20%皮下注射用免疫グロブリン溶液「ハイゼントラ」は、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得しました。また、静注免疫グロブリン製剤「Panzyga」もCIDP治療薬として承認されています。
臓器移植におけるIVIGの利用拡大
臓器移植では、移植された臓器に対する免疫反応が問題となります。免疫グロブリン療法は、HLA抗体の作用を抑制し、移植臓器への攻撃を抑える役割を果たします。移植医療の進展に伴い、IVIGの使用は増加しており、市場成長の重要な要因となっています。
市場の課題
免疫グロブリン製剤の供給不足は、業界が直面する大きな課題の一つです。免疫グロブリン製品は血漿を原料として製造されるため、供給量は献血や血漿提供に大きく依存しています。
さらに、血漿採取から製品化までには約8~12か月の製造期間が必要であり、需要の急増に対して供給が追いつきにくいという課題があります。
新たな市場機会
在宅医療の拡大により、免疫グロブリン療法の提供方法にも変化が見られます。従来の静脈内投与は病院での点滴が必要ですが、皮下注射用免疫グロブリンは患者が自宅で自己投与することが可能です。
このような利便性の高さから、慢性自己免疫疾患の患者を中心に皮下注射製剤の需要が増加しており、在宅医療市場の拡大が新たな成長機会を生み出しています。
地域別市場動向
北米は世界最大の市場であり、成熟した医療インフラ、高い健康意識、血漿採取センターの拡大などが市場成長を支えています。米国とカナダでは、免疫グロブリン製剤の消費量が世界でも特に高い水準にあります。
ヨーロッパは予測期間中に最も高い成長率が見込まれており、献血および血漿提供に対する意識向上や、血漿由来医薬品の普及が市場拡大を後押ししています。
また、アジア太平洋地域では、中国や日本など人口規模の大きい国を中心に血漿採取体制の整備が進んでおり、免疫グロブリン市場の重要な成長エリアとなっています。
主な市場プレーヤー
免疫グロブリン市場では、以下の企業が主要プレーヤーとして活動しています。
- CSL Limited
- Takeda Pharmaceutical Company Limited
- Octapharma AG
- China Biologic Products Holdings Inc.
- ADMA Biologics Inc.
- Grifols S.A.
- Biotest AG
- LFB S.A.
- Zydus Cadila
- Bharat Serums and Vaccines Limited
最近の市場動向
2023年3月、Celltrionは韓国のバイオテクノロジー企業Genuv Inc.と提携し、新規治療用抗体の開発を進めています。また、Immunoprecise AntibodiesのTalem TherapeuticsはLibera Bioと共同で、人工知能(AI)を活用した多標的抗体の創薬研究を開始しました。
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